加藤0326

週一のフットサルで「軽い捻挫」という勲章を両足に刻んだ加藤は、

この日のために新調した光り輝くゴルフシューズに、

機能停止した足首を無理やり詰め込んだ。

三重の難所スリーレイクスが誇る砂地獄のバンカーに足を踏み入れた瞬間、

新品のソールは吸い込まれるように砂の深淵へ消え、

加藤はただの「高価な靴を履いた地縛霊」と化した。

その悶絶する姿を、一匹の猿がフェアウェイから無慈悲に眺めている。

加藤が砂と格闘するたび、

猿は悟りを開いた長老のように静かに目を閉じ、

重力を無視した軽やかなステップで去っていった。

ゴルフとは、新品の靴を汚しながら野生の猿に生存確認をされる、

極めてシュールな儀式なのだと加藤は新たな発見をしたのであった。

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